Aibiz S

Seminar Information

(株)ソフトアカデミーあおもりで運営しているセミナーや研修、ビジネスに役立つIT関連情報をお届けしています。

【アイビズ事務局 】

株式会社ソフトアカデミーあおもり 教育課内
〒030-0113
青森市第二問屋町4丁目11番18号
telno aibizmailno aibiz

今回はアップルの創業者スティーブ・ジョブズ氏の「デザイン」に関してのことで、私が触れた話を紹介します。
 
ジョブズ氏が、1998年に発表した「ディスプレイ一体型デスクトップパソコン」iMacは、半透明でカラフルなボディーと、丸みを帯びた親しみやすいデザインで、世界的に大ヒットしました。
このデザインには、日本の伝統的な陶器が大きなインスピレーションを与えていた可能性があることが分かってきたということが紹介されたテレビ番組を観て、感銘を受けました。
こちらの番組では、ジョブズ氏は日本の焼き物に強い関心を抱き、陶器を作る工程や、職人の考え方について、とても知りたがっていたことが紹介されていました。陶器の細部をじっと観察し、「どうすれば自社の製品に取り入れられるか」を考えていたのだということです。彼が制作にあたったiMacなどにとりいれられた丸みのあるデザインは、日本の焼き物からの影響があったとされています。
詳細は、以下のページで紹介されています。

スティーブ・ジョブズが日本に見いだしたものは? | NHK | WEB特集 | IT・ネット
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230609/k10014092801000.html
 
 
ジョブズ氏は数々の後世に残る素晴らしい名言を残していますが、中でも2005年に米スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチは、自らの生い立ちや闘病生活を織り交ぜながら、人生観を余すところなく語り、広く感動を集めました。その中のスピーチで語った3つのテーマのうちの1つ目、「点と点をつなげる(Connecting the dots)」の中で、デザインに関してのお話が出てきます。
ジョブズ氏は大学入学後、大学に通う意義を見だすことができず退学をしてしまいます。その後、「面白い授業だけに出てみよう」と思って選んだ授業の中に、美しく文字を魅せる技法である「カリグラフィー」の授業がありました。ジョブズ氏は、当時は将来のことなどは深く考えることなく、この美しい文字の世界のとりこになったそうです。その10年後、最初のマッキントッシュパソコンを設計していた時、カリグラフィーの知識が急によみがえってきて、その知識をすべて注ぎ込んだといいます。美しいフォントを持つ最初のコンピューターの誕生はこうして生まれた、というお話をジョブズ氏は語っています。私はこの「点と点をつなげる」というテーマから、私自身もこれまでやってきたことを振り返り、つなげて未来を考えたいと思い、感銘を受けました。
 
今回は、ジョブズ氏の後の成功につながる、デザインの部分のテーマにもつながるので、紹介させていただきました。ジョブズ氏のスピーチについてご関心ある方は、下記のページなどをご覧になってみてください。
 
「ハングリーであれ。愚か者であれ」 ジョブズ氏スピーチ全訳 - 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXZZO35455660Y1A001C1000000/
 
ジョブズ氏の機器のデザインに日本の文化が大きな影響を与え、紆余曲折があった大学時代の勉強の中で関心を持った文字のデザインが10年後に開花したこと。歴史に残るジョブズ氏の仕事が、様々な人生の局面で関心を持ったものから生まれたことを感じました。